勢い余っている君へ

きーちゃん

2011年09月01日 10:38

ここ最近の若い方の山ブーム。
すぐ死語になるかと思っていた「山ガール」なる名詞はまだ生きているようで、山道具屋もそれらの趣にスペースを割いている様です。明るくカラフルになった山道具屋。むっさ〜い感じが好きだったんだけどなあ。緊張感があって。


さて、若い人が確実に増えた昨今の山。40歳の私が「若い人」なんて、ちょっと偉そうですが、確かに私よりもうんと若い。
楽しむ登山から、自身への挑戦、負荷をあえてかける登山、様々。

若く体力に自信があれば、他人よりも早く、長い距離を駆け抜けてみたくもなります。
40年ほど前の登山ブームで言う「カミナリ登山」ってやつでしょうか。


しかし、そんな若い方々の遭難も急増していると、埼玉県警山岳救助隊長がボヤいておりました。

軽装備、無謀な計画、地図の不備と読解力の無さ等。携帯電話での救助要請が増えたとのこと。


小屋利用ならば最低16時までには着、食事が必要なら予約、予約連絡出来なければ更に早めの小屋着。
日帰りや小屋泊でも必ず必要なヘッドライトや行動食、非常食、防寒着…。
等々の山での常識をまだ知らない方が多いそうです。

また、テント泊でも「食事だけさせてほしい」とか、「濡れた物を乾かさせてほしい」とか、「携帯電話充電させてほしい」とか、またに「テントの張り方を教えてもらえませんか」とか(笑)。
テント泊は、整地した指定地と水場やトイレを提供するのみで、あとは生活道具全て自分で背負い揚げ、一時の山生活を自ら行うもの。
一部の小屋では、貸しテント、食事のみの提供もしているそうなので、ここへ来て思い違いもしょうがないですが。


しかし、若いとき、年齢に関係無く始めたばかりの勢いある時なんて、みんな何も知らないのは当たり前。本やら雑誌やらで勉強しても、まずは行かなければ解らないこと多々。
しかも「イキタイ!」と思った次には出発してしまう勢いが若さやバカさ←褒めています。頭よりも体が動いてしまう。
この勢いはとっても尊いものです。
わからなければ、知っている人が教えてあげればいい。
小屋番である私の仕事でもあるわけです。
私も恥ずかしい失敗、怖い思いは沢山しましたから。



んなわけで、勢い余っている君に!


通常一泊から二泊かかるコースを日暮れも怖れず一日で歩き通す。スゴいかもしれないけど、23時位に「テント張らせてください」って来るのは、やめましょう!当然泊まり客も小屋番も寝てるから!

夜間長距離計画の若者へ。
歩き通しなさい!または、そこらで適当に寝なさい!

狭い日本なんだから、勢い余って海に落ちちゃうぞ!








◆でも余程疲れたりハプニングの場合は別だよ。


只今の気温13℃。
雨足が強まっております。

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