無謀とは…

きーちゃん

2011年09月20日 19:32

今日は朝から雨。

ああ…、と溜め息が出ましたが、行かなきゃ、ボッカに。
明日は台風直撃との予報なので、今日行くしかありません。




雨の日の森は幻想的。

幸い小降りだったので助かりました。

で14時ころに帰小屋。



もう今日明日は誰も来ないだろうと思っていたら、単独の若い男性がテントを張らせてほしいと小屋にきました。


明日は大荒れになることは目に見えています。

恐縮するようにテント泊を申し出る男性。

「いや、構わないけど、明日は荒れるよ」

「はあ、スゴいですかねぇ」

「たぶん、体力があるなら今から下山を勧めるけど」

「はあ…」

「明日の予定は?」

「雲取方面に縦走を考えています。」

「ん〜、そうかあ…、行って行けないことはないと思うけど、辛いよ」

「ヤバい所ありますかねぇ」

「いや、風もスゴイだろうから、木の枝が飛んできたりするからねぇ」


「無謀ですかねぇ」


「ん〜…」



台風の日に山を歩く人は少ないです。
でも歩いたって無謀とは思いません。
アルプスのような森林限界を超えた稜線歩きならいざしらず、樹林帯の奥秩父ならば、注意を払いながら歩けば決して無茶とは思いません。

もちろん、崩落や倒木の危険、岩場の通過には細心の注意が必要です。




例えば、台風の日にザイルも持たず(またはその技術もなく)、沢に入る。
これは無謀です。


しかし、そのための技術や体力、心意気があれば無謀とは言えません。
台風によって荒れ狂った沢を一目見たくて入渓する人もいます(極々まれに)。
そのために訓練していれば無謀な挑戦ではないでしょう。
ん〜、例えが変だなあ…。


話がそれた。




その男性には、明日の天気によっては下山すること。
下山する際は、戸渡尾根でも近丸新道と、雁坂峠からの西沢方面のコースには決して降りないこと(いずれも沢を越えなくてはならないから)。

最悪停滞、小屋に逃げ込むこと。

枝などの飛来物には注意すること。


これらを話ました。



彼にとっては立派な挑戦かもしれません。

無碍に「やめなさい」とは言えません。


でもねぇ、小屋番としては…、心配にもなります。

個人的には「GO!GO!」なんすけどねぇ…。


無事縦走を祈ります。



今の気温は11℃。
雨と風が強くなってきました。

木曜日にはまたボッカに行くつもりなので、登山道状況はまたその時に。

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