小屋の偵察山行
昨日から一泊で、我が職場の甲武信小屋まで行ってきました。
この時期に行う大切な仕事。
小屋入り前に、ヘリコプターの荷揚げ前に、積雪状況等を確かめておかなくては万一の事があっては大変。
まして今年2月には関東地方は記録的な積雪がありました。
小屋が潰れていたら大変!なんて、まんざら冗談ではない話でした。
一人だったり、二人だったり、一泊だったり、日帰りだったり、その年によって違う春の偵察ですが今回は私を含めて4人。この人数は初めてかな。
2月の大雪が頭から拭えず、ヘリまでの準備として雪をある程度かいておきたかったし、実際に状況を見るまでは「今年は大変だ」の先入観が。
平日に関わらず、幸い親しい仲間が同行してくれる事になって心強い。
西沢渓谷戸渡尾根の徳ちゃん新道ルート。
ではパタパタとレッツゴー!
この日の三富の道の駅の電光温度掲示板は10℃。9時時点。
少し歩けば汗ばみそうな日和。この日は暖かかった。徳ちゃん新道入り口には雪は無しな春景色。
いつもの急登を喘ぎ登ればいつもの1869mの分岐。
ここまでは雪はなし。日当りのよい南面の戸渡尾根。数少ない下り部分には必ず雪や凍結が残るこの時期。
ちょっとの距離でも結構イヤらしい。怖いと感じたらアイゼンだ。
我々は分岐を過ぎてしばらくしてからアイゼンを装着。着けてしまえばその方が早い。
吹き溜まる所には溜まる。
頭上だった枝が胸元にきて道を遮る所も。ルートを誤らないように気をつけたい。
風が吹けば寒く、しかしこの日は太陽がずっと背中を暖めてくれて心地いい。
じっくり時間をかけて縦走路の分岐に到着。
ここから例年積雪が一気に多い。が、この看板の露出は・・・・、そんなでもない。
ザラメの雪面はズンと重く、踏み込む事は無かった。いつもワカンが欲しい区間なのだが。
木賊山。
木賊山の標柱はアタマまで埋まっていました。この辺りは2m弱の積雪。最近では少し多めかな。
よく締まった雪面にアイゼンを効かせて下ればきれいな三角、甲武信岳と三ヶ月ぶりのコンニチハ。
ほどなくして小屋に到着。
うん。いつもより多い。・・・くらいかな。
ちょっと安心。小屋も立っていてくれた。
北面から。ずっしりとした雪がしっかり積もっていましたが、自分の想像を超えていなくてよかった。
2月の大雪から積雪がほとんどなかったことをうかがえる様子。
小屋着後、4人で雪をかいて本小屋入りに備える。
で、その後は酒・・・。そこそこに。
朝も発つ前に引き続き雪をかく。
今回のありがたきメンバー。
個人的にも小屋関係でも信頼できる人々、と、これからの仲間。
ありがとう。いつも感謝。
GWに登山を考えている方は、いつもの冬装備はもちろん、アイゼンやストック(ピッケルよりも有効)は必携。
縦走ならワカン、ビバーク装備は必ず。
今回の戸渡尾根のコースはよく締まっていたし、歩きやすかった。
しかしいつもこうではないのが雪の道。無雪期よりもうんと多めの歩行時間を含んだ計画を!
これは2014年4月8〜9日の状況ね。
さあ、今年もいつものように、いつもより、ちょっとしっかりがんばろか。
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