7月14日ライブリポート

きーちゃん

2014年07月16日 12:05

7月14日(月)、四谷コタン。
この日の出演者はわたしを含めて3組。

一番手は石川隆さん。

わたしより若く、真っ直ぐな雰囲気は曲にも表れている。
いくつなんだろう。
音楽、表現に年齢は関係ないけど、若くて不器用な感じはいいな。
いくつなんだろう。
しかし自分の出番の前の出演者には、余程でないかぎり耳も気持ちも向かわない。
石川サンは初めましてだったが、初対面だろうが親しかろうが、そんな余裕はわたしには無い。



で、自分の出番だ。
この日の選曲、曲順はいつもの様に苦労した。
悩むほど曲が無いんだ。
今回作ったファースト・アルバム「OKおじさん」に入れた9曲、その他にいくつかの曲があるが、唄っていない曲はすぐによそよそしくなってしまう。
久しぶりに引っ張りだして唄ったら新鮮な発見が・・・・、とは聞いた事ある話だがわたしにはまったくない。
同じ曲も生き物だから、その都度変化するから繰り返し唄うのはいいと思う。しかもわたしの場合はヘタクソだから唄ってナンボ、演奏してナンボ。

ライブの日まで二週間を切る頃は、新曲予備軍が3曲あった。
結局、詰め切れず。
そう、曲は「なんとなく」ならすぐできるんだ。
放ってるくらいに詰めるのがオオゴトで、これが生むときの苦しさだろう。
ライブ前日に小屋から下山。その間も鼻歌で詰めていたがそりゃ無理よ。

唄い始めた頃は「精一杯唄う」が信条だった。
でも、聴き手が歌詞も聴き取り辛いのはいかん。と、気付いた。
最近は「丁寧に唄う」も信条になった。まるで高校生だ。
以前、わたしのライブを聴きに来てくれた先輩に「MCは大事だ」と言われた。
「特に弾き語りは、その曲を作った背景をしゃべるだけでも聴く方は気持ちが唄い手にむかう、面白い事は言おうとしなくていいから」と。
それまでは、しゃべる事は格好わるいと思っていた。
アコギを持って唄っているが、自分では「ロック」なつもりなんだ。下手にしゃべってバカがバレるのが怖かった。
今はなるべくしゃべろうとはしている。格好いい奴はバカが多いんだ。

直前まで悩み、止しにした新曲も、勢いでやってしまった。その日の音源を聴いたが、やはり控えるべきだった。
もともとギター弾き、いや今でもギター弾きなんだ。唄よりもギターの方が唄える。と思っている。
これは強みなんだ。どんな曲であれ退屈なギターは弾きたくない。ここはもっともっと磨かなくちゃ。
と、いろいろ考えてるようで考えていない勢いだけのライブはアンコールなんか頂き、気付けば10曲も唄ってしまった。
謙虚ぶってるが強かだ。

ラストは海援隊の中牟田俊男さん。
倅のワクトさんとのディオ。
「プロ」と言ってしまえばそれまでだが、やはり唄に引き込まれてしまう。歌詞ももちろん素晴らしいが、久しぶりに歌声を聴いてグッときた。
歌詞を生き物にするんだな、あの唄が、声が。
ギターのワクトさんは初めましてだった。
ギター弾きとなると自分は棚の上にガッと揚げて厳しく、そして粗から観る。当然だ。
しかも中牟田さんのアコギにテレキャスターだ。アコギとエレキのディオは下手すると「バカっぽい」感じになる。
どこかでそれを期待していたが、センスが違った。
まず、音を極力減らすという、出来そうで出来ない事をきっちりしていた。
海援隊のフォーキーな曲だ。エレキで下手に弾けばオバカ丸出しだ。
曲を壊さず、ストレス溜まるのではと心配するくらいに控えめなギターは気持ちいいくらいその曲を優しく膨らましていた。
ちょっと嫉妬だ。プロミュージシャンの息子は突っ込みたかった。オバカであってほしかった。かなり上手くて悔しいくらいだった。
あと、二人の楽器のチューニングもピッタリだった。当たり前のように思うだろうがこれがなかなかそうでない事が多々ある。
ただギターをかき鳴らしている、つま弾いているように見える中牟田さんのリズムはキッチリしているなだな。
音もリズムも、そしてハーモニーもぴったりだ。
親子だもん。しょっちゅう一緒の音合わせしてるのでしょ?と聞いたら「ライブの日だけしか合わせない」と言われた。これはきっと嘘をついている。


なんか長くなるなあ。
自分のライブレポートとなると、内に内に入って愚痴やシミッタレタ事ばかり浮かんでしまう。
だから今まで書きたくなかった。書く必要も無いと思っていたし、今でもある。
しかし、もう少しこのライブレポートもゆったり自分を観察できるようになれたらと、ちょっと続けてみたい。
ま、ライブ自体少ないんだけどね。

聴きに来てくれた方々、気にかけてくれていた方々、当日出演者、そしてコタンの方々、ありがとうございました。

しかし気になる事は、わりと聴きに来てくれた方は居たのに、CDが一枚も売れなかった事は、じっくり考え、根に持たなくてはならない事だ。
いや、来てくれただけで十分だけど。







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