【タダイマスロン】初の長距離漕
熊谷、荒川橋の下流で沈しかけて、かなり目を凝らし進みました。
北本の荒井橋上流に約30mのやや激しい瀬が。
テトラポットの隙間に船を止めて偵察しました。
長瀞のゼイゴの瀬を小さくした感じの瀬、ルートを探しましたが、見れば見るほど行けそう。
しかし、行ったらヒャッホーイてな感じですが、気分になれず、100パーセントを取りまして20mほどポーテージ(迂回)。
水深の深さ、水の濁り、ビビってしまいました。
そるとさんの助言の通り、川幅狭まり両岸は高くなります。
ぼどなく、「ドン!ドン!」との音にハッと前方を見ると、飛び立った二匹の鴨のうち一羽が川へ落ちました。
オイオイ。
慌てて指笛で私の存在を知らせました。
鳥撃ち、流れ弾なんかゴメンです。
川に落ちた鴨はのたれ死になのでしょうか…?
しばらく漕いでいると餌を夢中で探す鴨が一羽。
流れに身を任せユラユラ揺れてかわいい。
逃げない鴨のそばに寄り、私も漕ぐのを止めて鴨くんと一緒にくるくる回りながら流れました。
ケラケラ笑いながら、驚かさないようにさらに接近して挨拶なんぞしましたら、水面の下の足はダラッとし、頭から一筋血が流れていました。
まるで生きているような姿で浮かんでいる…。
先の撃ち落とされた鴨くんでした。
悔しいとも悲しいとも察することの出来ないまん丸な目。
合掌し、しばらく一緒にユラユラくるくる流れていました。
エッチラエッチラと漕ぎます。
やがて水深も深く、水も濁り、相変わらず両岸は開けません。
なんだか暗い気分でただただ漕ぐだけでした。
しかも、先日直した反対側のサイドチューブが柔くなってきました。
ああ…、また漏れてる、しかも今度は反対側…。
暗い暗い気分に拍車がかかりました。
河原がゴルフ場になってきた頃、猫の額ほどのドロドロの場所に着けて船に空気を入れ直します。
ため息混じりで漕ぎ出すと、対岸から犬を連れた男性が手を振っています。
(ん?誰だろ?)
こちらが首を傾げると、
「きーちゃんだよねぇ」
と。
ここでコメントいただいた、「やまかわ」さんでした。
いや、私は初対面です。
「なぜここをわかりました?」
と聞くと、
「9時過ぎの書き込み見て、今この辺りかなあ…と」
ボートに乗ったバカを見つけるまで、どの位ここに居てくれたのだろう…。
船の上からしばし会話をし、差し入れまで頂きまして。
「気をつけて、がんばって」
「ありがとうございます」
で別れました。
なんだか暗い気分が一掃、いささか嫌気がさしていた手に力が入ります。
差し入れていただいたバーボンを一口二口三口…、がぜん元気を取り戻しました。
開平橋、上江橋を過ぎ、入間川と合流。
なんとなく「来たよ、来た来た、帰って来た!」
です。
さらにバーボンをあおりながら、サイドチューブを気にしながら最後に必死に漕ぎました。
15時過ぎ、治水橋を越えてさらに進みます。
馴染みのある橋の名前。
羽倉橋まで行けるかな?
と欲を出してさらに漕ぎます。
その頃はもうヘロヘロ。16時近く、泊場を探さなくては。
羽倉橋が見えてきた頃、上陸ままならぬ両岸に参っていましたら
「きーちゃんガンバレー」
と、ちびっ子の声。
ん?
え?
前方を見ると小さな子供二人と男性が手を降っています。
中学生からの友人とその子供達でした。
友人と小学生の女の子は、毎月ライブを聴きに来てくれている仲。
まさか!の桃太郎チックな再会に、ちびっ子はどう見て取ったかな?
しばしボートをトランポリンのように遊ぶ子供を友人はなだめ、差し入れを置いて夕闇迫る土手の上へ。
土手の上、小さくなった三人が手を振っていました。私も手を振っていました。
文、長くなりましてすみません。
いや、いろいろ書きたくなってしまいました。
ごめんなさい。
そして、ありがと。
ってまだ終わってないですが。
明日は今日より早出を。
サイドチューブは修理せず。最悪、艇の上で空気入れられるようにして、とにかく漕ぎます。
しっかし、船も私も、ドロドロですわ〜。
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