2012年10月04日
甲武信小屋音楽祭後記から文化祭へ
第一回甲武信小屋音楽祭。
随分大それた名前のイベントと思ってしまう。
お祭り。
と思えばある程度、好きに騒いで勝手に盛り上がって、祭りのあとの寂しさなんか勝手にしんみり味わって…、でいいのかな。
8月に行った甲武信小屋の音楽祭。
安易に「音楽祭」と銘打ったけれど、自分自身の中では客の少ない8月の客寄せのつもりもなく、小屋のこれからの経営に貢献出来れば…なんて、正直思っていなかった。
ちなみに「音楽祭」って銘打ったのは、他の小屋のパクリだ。
なんとはなくの話に「やろうじゃないか!」と賛同してくれた、山登りも好きな音楽家が近くに居てくれたから、なかなか腰の上がらない小屋番の私もその気になった。
作詞作曲は勿論、自分で唄うことさえ、最近ちょっとやりはじめましたよ…位な私。
自信はあるはずもなし。
しかし、んじゃ〜お金を払ってそこそこ名のある音楽家を呼んで、んでその演奏を目を細目ながら観られるほど器はでかくない。
だって私だって楽器弾きの端くれ、上手い下手はともかく音楽に長いこと片足の小指は突っ込んできた自分だもの。
クヤシイじゃない、そんなの。
朝食後からのリハーサル。
自分が思い描いた我が小屋での音楽祭。
それは「手作り」、「大人の学芸会」。
ポスターも飾付けも、そして楽曲も、手作り感一杯の会にしたい。
友人たちによる手作りの飾り付け。
今までの私のやってきた音楽は、聴き手を楽しませるにはほど遠い、極々内面的な表現だった。
東京の四谷コタンというライブハウスに永いこと出演している稲野真人さんと4年間ほど一緒にライブをしたことが、自分の今までをかえりみる転機にもなったと今更ながら気付いた。
カタチは兎も角、楽しんでもらえるよう考えることを。
小屋に来るお客さんは音楽を聴きに来るわけではない。そんな方々に、言ってしまえば無理くり音楽を聴かせる訳だ。
しかもジャンルフリーのオリジナルだ。って書くと聞こえはいいか。自分でもよくわからないんだ。
演奏した曲は、私が5年くらいに作ったインストの曲や、コタンの元出演者でもある小屋の常連のメンバーの晴ちゃんの曲、私の古い付き合いのロドリゲス(仮名)の曲、そして音楽祭の為に私が4曲ばかり作った。
あっ、あとズルいが替え歌一曲。
図々しくも投げ銭までせびった。
カレーと加齢を捩った曲や、姨捨山(オバステヤマ)を高齢登山者の応援歌と称して作った曲や、お祭りのお囃子よろしく踊って唄える(と思った)曲等、見知らぬ音楽など興味のない登山者の顔色を想像しながら作り、いろいろ構成した全11曲。
苦手なMCも曲毎に考え紙に書いた(結果違うことを話していた)。
十代の頃から交流ある作曲やアレンジャーでもある野原さんがギター、稲野真人さんとのユニット「稲爪トリオ」…現在「いなのとひらの」のベースでもあり小屋の助っ人でもある平野さんがベース、コタンの元出演者でもある晴ちゃんの唄とピアノ。
この、弾いて登れるメンバーの甲武信楽団。
メンバーには心底感謝。
事前に作曲出来た時点で音源を送り、メンバーで曲を合わせたのは当日が初。
しかも最後の曲は音楽祭3日前にメンバー宅へ送りつけた。
それでも数回リハを重ねればしっくり入ってくるのだから頭が下がる。
私自身、自分のことで不安な顔も、見れば皆メンバーは愉しそう。
そんな顔を見ていて、はじめに思い描いていた「大人の学芸会」を思い出した。そだ、楽しもう。
当初は見ず知らずの中高年登山者しか頭になかった。
蓋を開けてみれば、若い登山者が思いの外多く、そして下界でも親しくする小屋の友達や常連さんがたくさん来てくれた。
これには正直助かった。
兄弟ではない。
音楽祭で頭が一杯な私に代わって飾付けや通常小屋業務の一切を任してしまった。
そして、観客としても…。
ん〜、でもなあ〜、常連身内の内々ネタの盛り上がりにはしたくはなかった。いくら学芸会でも、そんなチンケにするつもりはなかった。身内に盛り上げてもらうなんて情けない。
でも、どうせいるならもっと盛り上げてほしかった(笑)。
ステージ目の前に座っていた若い登山者グループの冷ややかな反応は、…正直目の前だけに辛かった…。
それも我々の力量だろうな(100%とは思わないぜ!)。
アンコールなんぞいただいて全12曲。
頭のなかはヤリキッタという気持ちと不甲斐なさ。
その晩は悶々としながら一睡も出来ず…、かと思ったがグッスリ気持ちよく眠れた。
次の日、お泊まりの登山者、来てくれた友達を見送り、残った数人で朝からちょっとお酒をテラスで(内緒だ)。
このテラスでの朝飲み(内緒だ)が、自分の中で「クッソ〜」から「面白かった」に変わった時間だった。
一人でやった気になっていたのだな。ウツケ者め!
皆で作った「おバカな大人の学芸会」に、ちゃんとなっていたのだと思えた。
うん、楽しかった!
次に繋がる音楽祭にしたかったが、お陰でそのようになった。
勿論、まだまだ考えなくてはならないことはたくさんあるし、やりたいことややってみたいこともまだまだ浮かぶ。
「チクショウ、次は…」って気持ちはある。
ので、
11月17日(土)に、今度は『第一回甲武信小屋文化祭』をやるのだです!
音楽祭と文化祭の違い?
ん〜。
違いは…、もしかしたら無いかもだけど…、これから出来てくるかもだのです。
第一回甲武信小屋音楽祭。長々書いてしまったけど、いつか書かねばと思っていました。
遅くなりましたが、そんな感じですのだ。
携わってくれた方々、気にかけてくれた方々、ありがと。
11月17日は、甲武信小屋大宇宙文化祭だから!
山の登れるギャラなしOKの自称落語家や自称芸人求む!
という事で詳細は未定。
甲武信楽団はもちろんやるよ。
この記事へのコメント
楽しい音楽祭の思い出がまたよみがえってきました! 待っていました!文化祭のお知らせ☆☆☆ そろそろ雪が舞い始める時期ですかねぇ~ 楽しみにしていますよ!
お書きになりましたのは… もー子 at 2012年10月05日 09:04
今度は文化祭か。
唄あり、踊りあり、芝居あり、落語あり、コントあり……
新しい文化の発信地にしていくんだね…
頑張れ~
唄あり、踊りあり、芝居あり、落語あり、コントあり……
新しい文化の発信地にしていくんだね…
頑張れ~
お書きになりましたのは… 稲野真人 at 2012年10月05日 14:29
もー子さん
>楽しい音楽祭の思い出がまたよみがえってきました!
↑
貴女の笑い声もよみがえります。
11月もあの調子で頼みますよ。
>楽しい音楽祭の思い出がまたよみがえってきました!
↑
貴女の笑い声もよみがえります。
11月もあの調子で頼みますよ。
お書きになりましたのは… きーちゃん at 2012年10月05日 20:47
稲野真人さん
稲野さんから学んだことを自分なりに試したり。いやはや難しい。
>新しい文化の発信地にしていくんだね…
そんな大それたものではないです。
まったくね。
でも、ここでしか楽しめないことを考えていきたいです。
いつかのいつかに繋がるように。
稲野さんから学んだことを自分なりに試したり。いやはや難しい。
>新しい文化の発信地にしていくんだね…
そんな大それたものではないです。
まったくね。
でも、ここでしか楽しめないことを考えていきたいです。
いつかのいつかに繋がるように。
お書きになりましたのは… きーちゃん at 2012年10月05日 20:52
文化祭の次は 体臭い
変換間違えた(笑)
体育祭に続くのかな 標高が高いトコで走るのはキツイでしょうね
変換間違えた(笑)
体育祭に続くのかな 標高が高いトコで走るのはキツイでしょうね
お書きになりましたのは… 岐阜ぺんぎん at 2012年10月11日 15:37
岐阜ぺんぎんさん
お返事遅くなりましてすみません。
>文化祭の次は 体臭い
↑
しばらく風呂に入ってないので確かに臭いです。
体育祭、いつでも開催しますよ。
種目はボッカリレー。蒲団畳み競争。賄い買い物競争。
お返事遅くなりましてすみません。
>文化祭の次は 体臭い
↑
しばらく風呂に入ってないので確かに臭いです。
体育祭、いつでも開催しますよ。
種目はボッカリレー。蒲団畳み競争。賄い買い物競争。
お書きになりましたのは… きーちゃん at 2012年10月14日 08:11