2011年09月05日
珍しく本の紹介なんぞ…
普段あまり本を読まない私ですが、なぜか秋口になるとサンマが食べたくなります。
そして本も読みたくなります。
そして本も読みたくなります。
連日の雨で小屋に籠もっていたある日、ふと本棚へ。
ある一冊の本を読み始め、夢中になった瞬間に秋が来たなと感じました。
『生きるために登ってきた』
志水哲也著 みすず書房

志水哲也さんとは私が小屋の仕事に就いた一年目に、登山ガイドとして小屋を利用してくれた際、お会いしました。
登山家であり、写真家としても活躍中です。
(携帯なのでリンク貼れませんがHPもあります)
国内外での単独登攀。日本屈指の険谷、黒部全支流の単独遡行。その他、独自の表現で冒険を続けてきた志水さん。
登山でも表現者としても私の遙か先を走る、雲の上の存在です。
が反面、プライベートでのおバカさ、子供のような振る舞い故に、それ以降友人のように付き合わせていただいてます。
著書、写真集、写文集等多数。講演なども多数こなす中、毎年登山ガイドとしても我が小屋に来てくれてます。
6月、釜の沢からのガイド山行の際、出版したての上記の本を持ってきてくれて、小屋に寄贈してくれました。
志水さんの本は殆ど読んでおりますが、今回の『生きるために登ってきた』は、私には珍しく、一気に読んでしまうほど面白かった。秋なんでしょうか。
本に関して能書きを垂れられるほどのモノは私にはありません。
なので垂れません。
どこか何時も虚勢を感じた今までの著書とは違い、等身大の、ある意味赤裸々な内容は、読む私自身の心をマサグられた様な気さえしました。
己の弱い部分を知り、改めて認め受け入れたときに、更に大きくなるのだなあと、勝手に自分に突き付けながら読みました。
冒険記、武勇伝、としてでしか読めない本でなく、人臭さを感じる、山を知らない人でも楽しめる本だと思います。
中学生の頃食い入るように読んだ、植村直巳さんの書いた美しい5冊の著書を、ふと思い出しました。
興味のある方は是非、書店にて立ち読みしてください。
あっ、いや、買って読んで下さい。
とても良い本です。本当に。
あと、志水哲也さんの写真展がモンベル渋谷店にて開催されるそうです。
『白神・水と緑の回廊』
期間は9月16日〜10月2日。
9月15日(木)には同じくモンベル渋谷店にてオープニングセレモニーがあり、著名なチェロ奏者と『山と写真と音楽の夕べ』というイベントが19:00から開催されるそうです。
私も休暇中なので行ってみようかと思っています。
入場無料だし。
秋の夜長、山に思いを馳せながら、音楽に耳を傾け、サンマを食べたいです(イベントにはサンマはありません、たぶん)。
只今の気温は13℃。
しつこく弱い雨が降っております。
この記事へのコメント
興味があるので、是非立ち読みしてみたいとおもいます。
それにしても、甲武信関係のガイドさんは、
「山は真剣勝負!」とか、
「生きるために登ってきた」とか、
著作のタイトルに気合が入ってますね。
「命懸けの小屋番日記」とか書いてみたらどうでしょう?
それにしても、甲武信関係のガイドさんは、
「山は真剣勝負!」とか、
「生きるために登ってきた」とか、
著作のタイトルに気合が入ってますね。
「命懸けの小屋番日記」とか書いてみたらどうでしょう?
お書きになりましたのは… モウビー at 2011年09月06日 10:48
モウビーさん
>著作のタイトルに気合が入ってますね。
↑
まったくっすね。実物はアレですが(笑)。
>「命懸けの小屋番日記」とか書いてみたらどうでしょう?
↑
書いたよ。
>著作のタイトルに気合が入ってますね。
↑
まったくっすね。実物はアレですが(笑)。
>「命懸けの小屋番日記」とか書いてみたらどうでしょう?
↑
書いたよ。
お書きになりましたのは… きーちゃん at 2011年09月06日 12:21
この本のタイトルは自分で決めてないです。僕の希望は「あの山のむこう」でした(念のため)。ともあれ著作の紹介ありがと!
お書きになりましたのは… 志水哲也 at 2011年09月14日 08:03
志水哲也さん
>この本のタイトルは自分で決めてないです。僕の希望は「あの山のむこう」でした(念のため)
↑
そうでしたか。
何はともあれ、楽しませていただきました。
明日は良いイベントになることを祈ってます。
あっいや、祈ってないで伺います。
コメントありがとです。
>この本のタイトルは自分で決めてないです。僕の希望は「あの山のむこう」でした(念のため)
↑
そうでしたか。
何はともあれ、楽しませていただきました。
明日は良いイベントになることを祈ってます。
あっいや、祈ってないで伺います。
コメントありがとです。
お書きになりましたのは… きーちゃん at 2011年09月14日 15:41